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どが市外に住んでいました。このため、職員自身が被害を受けた者が多かったという他、市外からの交通が途絶して非常出勤が難しいという職員が多かったという事情もありました。

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西宮市担当

(左)田良原住子委員 (右)岡田八郎委員

 

(岡田委員)
私の地区では、地震後に空き巣が多数発生したため、自宅を離れることができず、庭に置いた自動車内で寝起きする生活を1カ月以上続けました。地震当日、近所の人から握り飯を分けてもらったりしたが、避難所にいなかったので、なかなか救援物資の割当ても貰えず、市役所に出向いてパンを分けてもらったこともあり、食料の確保に苦労しました。
避難所に入れなかった人、入らなかった人に対する配慮も今後の検討課題ではないでしょうか。

 

〜震災相談〜

(松尾所長)
地震発生直後の、市の震災相談は、どのようになされたのですか。
(芦屋市・杉町課長)
1月25日ころから、法律相談についての要望が増えたので、神戸弁護士会に打診し、1月31日から、芦屋市商工会館において1日24人の定員で法律相談を実施した。
また、一方、新聞で各種の情報を得て、市民に提供していたのですが、それらの情報の中に、総務庁が「震災なんでも相談所」を2月末に西宮市役所で開設するとの記事がありました。
兵庫行政監察事務所に問い合わせてみましら、芦屋市民が相談に行っても差し支えないとのことでしたので、当方に相談があった市民には、この相談所を利用するよう教示しました。
その後、兵庫事務所から、芦屋市でも「震災なんでも相談所」を開設しないかという打診を受けましたが、開設できる場所がなく、4月以降に本格的な場所探しを行い、6月にようやく市議会委員会室を確保することができ、「震災なんでも相談所」を開設することができることになりました。
(石垣委員)
私は、先に述べた通り、高槻に避難していたのですが、その間も、行政相談のことは気になっていました。しかし、市役所には避難者があふれ、窓口業務は機能マヒを起こしている状態で、自分自身も被災者であることから、とても行政相談を受けられるような状況ではありませんでした。結局、事務所が主催する「震災なんでも相談所」に参加することから、行政相談業務を再開したことになります。
(西宮市・古賀市民相談課係長)
当時の吉田次長さんからの働きかけがあって、「震災なんでも相談所」を2月28日と3月1日の2日間開催し、両日で 900件を超える相談を受けましたが、市の関係課の参集を

 

 

 

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